モチベーションは、営業成績を左右する重要な要因の一つです。しかし、どうすればモチベーションアップでき、チームを良い状態に保てるのか、悩んでいる営業責任者も多いでしょう。
ここでは、営業研修の講師監修のもと、モチベーションをアップさせる方法を伺いました。
20代の頃、世界中で実績がある能力開発企業・エス・エス・アイにて、平均単価120万円社会人向けオーディオ学習教材を販売。入社2年3ヶ月で年間個人売上第1位を獲得、その後支店責任者を務める。売上総額は3億5千万円以上。
2010年 The Japan Times より「アジアを代表する次世代の経営者100人」に、営業コンサルタントとして唯一選出されるなど、各業界から注目されています。
代表作『お金と心を動かす会話術』(かんき出版)は4万部を突破中。BtoC企業向け研修を得意としており、営業研修を通して多くの営業課題を解決しています。
営業マンのモチベーションが上がらない理由には、大きく分けて3つの原因があります。詳しく見ていきましょう。
よくある要因が、何度も断られているうちに自信を失い、成功イメージが持てなくなっていることです。
「どうせ成約に繋がらない」「自分が営業マンとして生き生き働いている姿が想像できない」「こんなはずじゃなかったのに…」「営業やめたい」とばかり考え、思考が負のループに陥ります。
扱っている商材が果たしてお客様のためになっているのか、他社も同じようなサービス内容ではないかと感じると、とたんにモチベーション低下につながります。
商材愛が大切だと頭で分かってはいても、「他社商材も同じようなサービスだから、話し上手な人しか成績を上げられないだろう」「商材愛を持てるのは、営業成績がいいからだろう」と考えてしまっている人も、営業にやりがいを見出しづらくなるでしょう。
「営業は嫌われる仕事」だと思い込んでいる人は、売ることに罪悪感を抱いており、自分の仕事に誇りを持てていません。そのような状態になると、営業トークに身が入らず、成績が上がらない要因になります。
そこへさらに上司から結果を求められると、焦燥感から押し売りのようになって顧客に嫌がられてしまうのです。
私は、「セールスパーソンはドクター(医師)である」といつも伝えており、ドクターセールス法と呼んでいます。
営業とは、お客さまの問題解決や願望実現の手伝いを、扱っている商材やサービスを使って行う仕事です。お客さまがどんなことに困っているのか、どんなことを叶えたいのか、アンテナを立て、ニーズを把握したら、全力で叶えて差し上げる。営業マンはお客さまにとってドクターのようなものです。
体調不良で受診した患者さんに手術が必要な病気が見つかったのに、「手術代が高いから」「どうせ払えないだろう」とそれを伝えないドクターがいるでしょうか?ドクターなら費用は関係なく、患者さんに必要だと思ったら伝えませんか?
営業も同じです。相手がどう思おうと、相手にとって必要だと思ったら、自信を持って提案すべきです。買う・買わないを決めるのは、ドクター(営業マン)ではなく、お客さま自身です。
まずは、営業マン=押し売りという概念を取っ払いましょう。
商材愛がない、商材に自信を持てない営業マンには、自社商材がどんな人の助けになるかをイメージさせることが大切です。
「営業は感情の移動」です。「この商材、本当に良いのかな…」と疑っている営業マンからは、その自信のなさがお客さまにも伝わります。買ってもらえない・成績が上がらないのも当然ですよね。
反対に、「この商材はお客さまのためになる!」と自信を持っていれば、力強く言い切ることができますし、その感情が相手に伝わります。
自分が大好きなモノを人に薦めるとき、喜々として相手に話しますよね。商材愛がない営業マンには、まず商材の魅力や、どんな点で役立つかをイメージさせると良いでしょう。責任者一人の言葉で響かない場合は、グループワークを行うのも一つの手段。現場の社員同士で話す機会を設け、それぞれの商材へのイメージや営業成功体験を共有し合うことで、商材の魅力に気づける可能性があります。
営業で相手の心を動かすためには、守らなければならない「順番」があります。なかなか成果が上がらない営業マンは、「地道な努力でなんとかするしかない」と思っているかもしれませんが、実は、10の営業ステップを順番に踏むだけで、驚くほど成果を上げられるようになります。
私がいつも伝えているステップは以下です。
この10の営業フローは、私が電話営業時代に20万コール以上の会話を自己分析して見つけたオリジナル営業法です。お客様との会話すべてに目的が生まれるため、驚くほど営業が楽しくなります。
営業職に限ったことではなく、チームやグループで行う活動というものは、メンバー間のコミュニケーションが活発であればあるほど、個々のメンバーのモチベーションも高くなるという傾向があり、ひいては団結力も高価され、目標を達成しようという意識も高まるという効果が期待できます。
例えば日々の業務を通じて気がついた点や、思いついたアイデアなどを、チーム内の役職や上下関係に関係なく、臆せず話し合う環境が整っていればコミュニケーションの活性化につながり、ひいては新たなビジネスチャンスにもつながるきっかけとなるかもしれません
とりわけ会社という組織は、部下が上司に向かって物を言いづらい傾向にあり、上が決めたことに下が従うというトップダウン型式が多数派。そうした慣習を打ち破り、下層部署の意見が上層部に届きやすくするボトムアップ式システムの導入が望まれます。
端的に言えば、チームビルディングとはチームに属する人員が、個々に実力を発揮でき、業務に注力できる体制や環境を整えるという意味合いになります。上記でご紹介した「チームメンバーが臆せず話し合う事ができる環境づくり」も、チームビルディングの一種と言えるでしょう。
いかに優秀でスキルが高い営業マンであったとしても、1人でこなせる物事の範囲には限界があります。そこでチームビルディングの強化。個々の営業マンがより実力を発揮できるようになれば、チーム全体が強化されることになり、営業成績アップやモチベーション向上の期待も持てます。
会社や業種にもよるでしょうが、一般的に営業チームには幅広い年代のメンバーが属しており、また個々のビジネススキルやこれまでの実績にも差があるというのが実情ではないかと思われます。そうした中で、ベテラン営業マンや業績優秀者がこれまで得てきた成功事例や、知識、ノウハウなどをチーム全体で共有すれば、これまで営業成績の芳しくなかった社員もヒントを得たり、ノウハウの参考とすることができます。
それこそひと昔前であれば、就業時間が終わった後でも、上司や同僚との飲み会に付き合うのは当たり前という空気がはびこっていました。もちろん全員が楽しく参加しているのであれば問題はありませんが、断りづらく嫌々参加するというケースも多々あったことでしょう。
そうした風潮が変化したのは、図らずも、先のコロナ禍が大きなきっかけでした。それこそ就業時間後に、半ば強制的に飲み会に参加しなければならないということは、誤った風習であると、社会全体がようやく気が付いたと言えるでしょう。オン・オフを明確に切り替えることは、本来の業務へのモチベーションを維持するという意味でも、重要なポイントとなっています。
そもそも人間というものは、100人いれば100通りの考え方や好みというものがあり、どんなご褒美や報酬があれば、モチベーションがアップするかというのは、一人ひとり微妙に異なってきます。
例えば臨時ボーナスや特別報酬の支給といった具合に、賃金の上乗せは多くの社員にとってモチベーションアップにつながることでしょう。一方で、なかにはそうした金銭よりも、名誉というものを重視する社員もいるはずです。そうした社員にとっては、社長賞の授与や社内報での称賛、地位や待遇のアップといったことによりモチベーションを高めることでしょう。重要なことは、「この社員は、どんなことをされたら、モチベーションがアップするか」ということを一人ひとり的確に判断し、可能な範囲内で最大限に実施するということになります。
とあるシンクタンクが行った調査によると、ビジネスマンに行ったアンケートで「チームのパフォーマンスを高めるうえで重要なものは何か?」という問い対し、実に9割の解答者が「心理的安全性の確保」を挙げたそうです。繰り返しになりますが、とかく会社組織というものは上意下達の風潮が根強く、上司の顔色を窺いながら物を言わなければならないという雰囲気が、今なお大勢を占めています。
先の「コミュニケーションの活性化」の項でも触れました通り、チームのモチベーションを高めるには、上司と部下が忌憚なく意見を出し合える環境を整えることが不可欠。例えば1対1で話せる機会を設けたり、社内SNSやメーリングリストなど、自由に意見を発信できるツールやシステムを活用するといったことが有効です。
以上の通り、営業チームのモチベーションを維持する、アップさせるための方策には、自社内で行えるいくつかの工夫や取り組みがあります。しかしながら、それらを実践してみても、なかなかモチベーションアップが成されない、上手くいかないというケースも少なくないことでしょう。そうした場合には「餅は餅屋」の諺に倣い、その道の専門家によるセミナーや研修を検討してみてはいかがでしょうか。
ご紹介した3つの方法を実践することで、営業マンのモチベーションアップにつながります。チーム全体の雰囲気が良くなれば、さらに営業成績向上や離職防止にもつながるでしょう。
ライフデザインパートナーズは、再現性にこだわり、誰でも営業スキルを飛躍させることができるプログラムを提供しています。紹介したノウハウ以外にも、顧客心理を動かす会話術などを伝授することで、数々の営業チームを成果向上に導いてきました。
「営業チーム全体のモチベーションが低い」「チームメンバーに生き生きと仕事をして欲しい」とお考えなら、一度浅川氏に相談してみてはいかがでしょうか?
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